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今日も明日も日本のどこかでサドルにまたがる、慶應医学部2年生。U23ロードナショナルチーム。宜しくお願いします!

2020シーズン展望

2019年は愛三工業レーシングチームから僕の人生の展望を見据えた上での多大なるご支援を頂き、プロ選手として右も左もわからないシーズンを、UCIレース1勝という形で終わることができた。

 

本来1年間の契約で始まった僕の休学してのプロ生活だった。そのシーズンを終えてみて、もっとやりたい、まだできたことがあったという思いがあり、自分から願い出て、チームから今年も僕が選手として活動に集中できる環境を作って頂いた。

 

環境を提供してくださる愛三工業、家族その他関係者には頭があがりません。ありがとうございます。

 

僕はキャリアいっぱいになるまでプロ選手を続けるわけではない。プロ選手をやめてからは医師になって、スポーツドクターになって沢山のアスリートを支えていきたいし、最終的には日本人がグランツールでステージ優勝したり、ジャージを着たりする姿を見ることを夢見ている。

 

昨年はプロ選手としてのメンタリティ、コンディショニング、練習の仕方などを試行錯誤していたら飛ぶような速さで1年が過ぎ去ってしまった。

プロとしての生活を学ばせてもらったことで今年はプロ然とした向き合い方で自転車に向き合うことができそうだし、それ以外にもアフターキャリアに向けた勉強を始めていきたいと思っている。

具体的には、パワーデータベースのコーチングやその他コーチング資格の取得だ。昨年は自身もtraining peaksでパーソナルコーチングを受け、トレーニングの組み方やレース前のテーパリングの仕方を選手という立場で学ばせてもらった。今年はパワーベースで自分でトレーニングプランを組み、自らが自分のコーチとなって自分を強くしていきたいと考えている。

 

話は変わるが、愛三工業レーシングの掲げるfrom Japan to Asia, from Asia to the worldというコンセプトは僕が考えている将来の自転車への展望とぴったり一致する。

 

日本の自転車競技の強化に尽力している人々が思い描く日本の自転車競技像というのは例えば、「日本人がグランツールに10人出走する」とか、「日本人がグランツールでステージ優勝する」とかだろう。

自転車の本場フランスに渡ってフランスで自転車競技を学ぶのも良いことだが、それをするには相応の覚悟やリスク、そしてコストが伴う。そういう道をたどって今までプロになった日本のエース選手たちはもちろんすごいのだが、果たしてそれが日本から世界に羽ばたく道のメインストリームになりうるかというと、僕はノーだと思う。

日本の若者が現地で全てを捨ててプロを志すというのは、払うべき犠牲が大きすぎる。その道をメインストリームにしようとしているうちは、新城選手や別府選手といったいわば「突然変異体」(お二人の不断の努力を否定する意味合いではないので悪しからず)しか、世界に羽ばたくことはできず、そして世界に羽ばたく日本人の分母が少ないうちは「日本人のグランツール優勝」はまだまだ遠いと言わざるを得ない。

 

NIPPOのスポンサーのおかげで日本人がヨーロッパに挑戦できることを咎める人がいる(選手の中にも、NIPPOの力を使ってプロになることに抵抗を持つ人がいる)が、それは全くナンセンスだと僕は思う。ヨーロッパの強豪国には必ずその国に籍を置くワールドチームがあり、そのチームにはその国の国籍を持つ選手が最も多く在籍していることが当たり前だ。どのチームも、同じ実力で自国の選手と、他の国の選手がいたら自国の選手と契約したいに決まっている。

 

かつて梅丹本舗GDRという日本籍の、ほぼエース級の日本人で構成されたコンチネンタルチームがヨーロッパの1クラスのレースを席巻したように、日本で最も強い日本人たちが1つのチームを作ったら、ヨーロッパのプロ顔負けのパフォーマンスをすることだってあろう。

まずは自転車競技に理解のある日本のスポンサーを募り、日本で最も強い選手たちが、日本で最も良い待遇でアジアツアーを転戦できるチームを作り、日本人がアジアツアーで着実にUCIポイントを獲得できる仕組みを作ることが重要だと考えている。日本籍の複数のコンチネンタルチームが海外の選手をエースに、お互いにUCIポイントを取り合う構図ではいつまでたっても日本人によるポイントが入ってこないし、日本人の「勝ちパターン」が出来てこなければせっかく強い日本人も競技に対するモチベーションを失いやすい。日本のコンチネンタルチームなんて、1つで十分だ。

 

ワールドチームもスポンサー探しに苦戦する中、もともと自転車競技がメジャーでない日本の自転車競技界においてビッグスポンサーを見つけてくることは容易ではないと承知しているが、それが求められていることは確かだろう。

 

そういう将来の日本の自転車競技に対する展望に対してもなにかできることがないか、模索しながら、自身のスキルアップ、キャリアアップに全力を注いでいく2020シーズンにしたいと考えている。

 

 

 

プロ初勝利

本当に長かった。ツール・ド・バニュワンギ・イジェンの第3ステージで勝ちました。

 

レースで勝つのは昨年のJBCF東日本ロードクラシックのE1以来で、プロに転向してからは初勝利です。

 

昨年の6月に全日本と名のつく大会で次々入賞して、ナショナルチームに呼んでもらったり、プロになる機会を頂けたり、めまぐるしく環境を変えていくなかで、自分なりに頑張ってきました。

 

でも、アマチュアとプロの壁、国内と世界の壁は想像以上に大きく、レースを走れば走るほど自信をなくす日々でした。特に今年は、良かれと思ってした事が空回りする日々で、何の為に自転車に乗ってるんだろうって思ったりもしました。今月初めのツール・ド・北海道の第3ステージではひょんなことで右膝の靭帯を痛めてしまい、もしかしたらこのレースも最後まで走れないかもしれない、という中での出走でした。

 

プロ転向してから、沢山のレースを走らせてもらいましたが、実を言うと僕で結果を狙う機会というのは、本当に少なかったんです。チームは今年僕よりも登れる先輩スプリンターが沢山いるので、それも仕方ないことです。

でも勿論、プロなので、結果のない選手、期待される仕事ができない選手に価値はありません。

唯一僕が個人で結果を狙えた全日本選手権で惨敗してからは、もし次、僕で結果を狙うレースが訪れたら、それは今年最後のチャンスになるかもしれないと思って、不安とプレッシャーと戦いながら練習してきました。

 

その成果を目に見えて実感していたわけはありません。膝も痛めていたし、このレースの第1,2ステージはいつも通り惨敗でしたから。実際、僕の身体が強くなった訳じゃありません。大半の細胞は1日じゃターンオーバーしませんしね。変わりうるのはホルモンバランスくらいなものでしょう。

 

しかし、昨日のレースは全てが僕が力を発揮するために運んでいました。チームはジェイソンの逃げ切り勝利か、僕のスプリントで狙うプランでスタートし、集団は統制が取れていたので、すぐに今日はスプリントになると予想できました。逃げが決まってからフィニッシュまでの80キロは気が気じゃありませんでした。チームメイトがろくなリザルトのない僕の為に仕事をしてくれ、正直なところ、「ああ今日勝てなかったら俺はパッとしないプロだった、で済まされるキャリアでプロを終えるんだろうな」と思いながら距離を消化しました。

 

そんな諸々の感情をペダルに込めて、これでもかと踏み潰して勝ちました。

 

誰もが強さを買われて飛び込んでくるプロの世界では、その中でも突出したところがないと、レースで勝つことはできません。登りも、タイムトライアルも、テクニックもぱっとしない自分ですが、昨日のような展開のスプリントは得意だと自分で分かっていました。同級の石上選手や今村選手、後輩の松田選手が挑んでいた世界選手権に比べればステータスの劣るレースであることに反論の余地はありませんが、それでも色んなプレッシャーを跳ね除けて勝つことは、美しくて気持ちが良いです。

ゴールラインを先頭で抜けた時は、嬉しいより何より、ホッとした気持ちのほうが大きくて、便宜上片手を上げたくらいのしょぼいガッツポーズになってしまいました。

 

でも、右腕の力み具合と、表情を見てもらえば、このだらだらと長ったらしい文章よりも明確に心境を伝えられると思います。自分の勝利をこんなに高揚するのも恐れ多いですが、スポーツの美しさっていうのはこういうところにあると思います。

 

僕の美談を少しでも多くの人に共有できたらと思って、熱さが冷めないうちに徒然に文章に書き起こしてみました。勿論、これからもっと仕事をして、もっと勝ちたいと思っています。愛三工業レーシングチームを今後も応援してくださったら幸いです。

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全日本選手権を終えて

皆様ご無沙汰しております。アンダー最後の全日本選手権を終えて思うところを文章に起こしてみようと、久しぶりにブログを書いています。

 

アンダー23最後の全日本選手権、TT4位、ロード44位と、とても満足の行く結果ではありませんでした。

 

昨年のロード3位を以て今年は優勝や!と意気込んでいましたが、身体がとてもそういう状態ではありませんでした。

 

一番問題なのは、不調の原因が分からないところで、チームの監督や友人からは「春先からの遠征続きで身体が動かなくなるのは自然なこと。あまり気にしすぎるな。」と言われますが、確かに春先から意気込んで色々試して頑張ってきたので、そうなのかもしれません。

 

今シーズンの開始当初は、ツールドラブニールや、世界選手権で結果を残し選手としてステップアップ、というところを目指していたので、下方修正が必要ですし、それに関して落ち込んでいるのは否めません。

 

しかし、強がりとかではなく、実は既に不思議と前を向けています。

 

 

というのは、僕はプロ選手になるまで、良くも悪くも自転車競技に「趣味」としてしか向き合えていなかった、プロになって初めて、「自分の全てを注ぐもの」として自転車競技と向き合えるようになったと思うからです。

 

僕の人生の終着点は「スポーツドクター」であり、「プロフェッショナルアスリート」を支えられるようにならなければいけません。

 

昨年までの自分の経験値では、競技に「プロ」として向き合う人間のプレッシャー、痛み、辛さを理解することができなかったと思います。そこを理解することができた、これは僕の1つの成長だと思います。

 

そしてここで終わってはいけません。スポーツドクターは、それらを理解した上で、選手がそれらを乗り越えて再び返り咲く、或さらなるステップアップができるように支えなければなりません。

 

つまり今の僕がこの不調を乗り越えてさらにステップアップすることは、将来の僕にとってもステップアップにつながることと信じています。

 

プロとしての自転車への向き合い方を体得し、後半戦に結果を残してみせますので、見守っていてくださると幸いです。

 

愛三工業レーシング

大前翔
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明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。昨年も一昨年同様、数多くの方に活動を支えて頂き、自転車競技に打ち込むことができました。

 

中でも、国内レースでの機材をサポートしていただいたavedioの犬塚さん、海外UCIレースでの機材を嫌な顔ひとつせず貸してくださったventosの二戸さん、慶応義塾大学自転車競技部の宇佐美監督、そして両親、チームメートには感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。

 

2019年のことですが、twitterでも報告したとおり、大学をいったんお休みして、愛三工業レーシングチーム一本の所属で走らせていただく決断をしました。以下理由を書きますので、ご興味のある方は覗いていただければと思います。

 

自転車競技を始めた当初から、ずっと文武両道を掲げて頑張ってきました。今でも、それにかける思いは変わりません。しかし、医師としてのキャリアと、自転車選手としてのキャリアを照らし合わせたとき、「今文武両道にしがみつくことが、果たして自分の人生に本当に役立つのだろうか」と、漠然と考えるようになりました。というのも、自分の場合は一般にいう「お医者さん」になりたくて医学部に進学したわけではなく、「スポーツドクター」として引退後もスポーツに、自転車競技にかかわっていきたいと思って医学部を選んだ、というのが、僕にそう考えさせる原因なのだろうと思います。

 

「文武両道」と聞くと普通は、朝起きて朝練してから大学に行って夕方まで勉強して、それから夜練に出て寝る、といった「一日単位の文武両道」を想像されるでしょう。しかし、自転車競技でトップシーズンに調子を最高に持っていきたいと思ったら、実際には、朝と夜に分けて合計3時間練習できれば良いようなものではありません。従って僕は、「月単位の文武両道」を考え、この期間は自転車に集中する、この期間はテスト期間なので勉強、という風に期わけして、取り組んできました。

昨年は全日本と名の付く大会で初めてタイトルを取ることができ、3位も2回と、飛躍できたシーズンで、さらにはツールドラブニール、世界選手権も経験させていただきました。

では、選手として今年さらに飛躍するために、何ができるか、と考えたときに、先ほどの「月単位の文武両道」には限界があると感じました。

 

そして自分の場合、選手としてより高い競技レベルを経験しておくことは、アフターキャリアで医師として自転車にかかわることになった時にも役に立つだろうと考えました。自分の経験していないことは、想像でしか語れないですからね。

 

そこで、もっとマクロにみて、「年単位の文武両道」ができるように、アンダー4年目になる今年は大学を休学して、自転車だけを全力でやってみようと決断しました。世間的に言われる、アンダーのうちに結果を出してプロになれなかったら終わり、という共通認識に照らし合わせたら、ちょっと遅すぎた感はありますが、可能性に賭けてみたいと思ったわけです。

 

 

休学という選択肢自体はずっと考えていたことではありましたが、それをさせてもらえる環境が無ければ、実現することはできませんでした。今年の所属先である愛三工業レーシングチームの監督陣の皆様、休学に理解を示し送り出してくれる両親、休学を認めてくださった医学部の教授の皆様、慶応義塾大学自転車競技部の監督、そしてこの決断をするにあたって相談させていただいた多くの方々。本当に多くの方々に支えられて、自分のやりたいと思うことを全力で打ち込めているのだと思います。

今年の環境に感謝して、結果を出すという強い気持ちを持って、自転車に取り組みたいと思います。

時間ができるので、イタリア語とスペイン語、フランス語もやりたいし、栄養学とかスポーツ心理学も勉強したいな。ともあれ、実りある1年にしたいと思います。

 

今年もよろしくお願いいたします!

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全日本選手権ロードレースU23

陸路にて帰宅しました。エリートのライブTwitterだけではあまりに暇を持て余すので、レースレポートをアップします!観戦の暇つぶしにでもしてください!

 

結果 3位

 

全日本選手権といえば、先日2週に渡って行われていた学生選手権と異なり、プロや海外アマチュアも参加して、ナショナルチャンピオンジャージを争うとあって、みんなが照準を合わせてくるレース。

 

僕自身は今年のピークはインカレにあったが、先日の学生選手権2週連続の好成績により、急遽優勝戦線に加わる可能性が出てきて、僕自身、そして内外の皆様から期待していただいていたレース。

 

コースは前半に大きな登り、後半に下り基調となり、ひとつひとつの登りは4分、2分、1分と長くない。しかし前半は登りのインターバルが短い下りや平坦となっており、そこで一度ペースが上がれば10分踏み続けなければいけないことも考えられる。端的に言って、どんな展開が生まれてもおかしくない、選手からすると嫌な、観客からするとわくわくするコース。

 

木曜日に研究室に用事があり出発は金曜。陸路での移動だったが、今回の遠征には、学連の学生委員長もお務めの部活の先輩が、僕個人のために運転他マネージメントのサポートをしてくださることになっておりとても心強かった。有難うございました。

 

正直移動日は睡眠も足りておらずめちゃくちゃ疲れたが、前日は一応7時間の睡眠を取り状態も中の上。

 

当日は寝坊したのでバタバタしていたら時間がなくなりノーアップで出走した。

大方のレース予想は、まず序盤にセカンドエース級の選手が積極的に逃げを作り、集団がこれを容認してサイクリングペースになり、中盤から後半にかけてエース級がキレの良いアタックでブリッジして、前の生き残りと後ろから飛び出した選手たちで勝敗を決するだろうという、至ってベタなもの。一つ読み違えたことがあったが、大体合っていた。

 

序盤はスローペースから、日大鹿屋京産を含む8名ほどが先行してタイム差が3分弱まで拡大した。

この間集団で待機していたが、前が遅すぎて集団はペースが落ち着かず、また位置取りもナーバスで、ストレスフルな集団内だった。

チーム戦を仕掛けるチームが責任を持ってペースをコントロールすれば良いのに、みんな後ろに下がってしまったのでペースの上下動が激しかった。

 

遅いのに微妙に疲れて迎えた中盤、何周目かは忘れたけど登りの麓から一気にペースが上がる。この周の最初の10分は、下り平坦も含めてNP390w。集団を早く絞りたいけど、マークされるのは嫌で動けずウズウズしていた僕にとってはありがたく、もちろんついていく。
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ペースアップに対応 c:岡元恒治様

 

一気に30名ほどまでスリムになって逃げを吸収し後半戦、途中海外勢が4人で逃げる場面があり、まさきさんがブリッジに行ったのでここは勝負どころと勘違いして抜け出してしまった。非常に無駄足だった。

 

おまけに、今日は大丈夫と思っていた脚があろうことか攣り始める。だましだまし走るのは学生個人ロードで練習済みなので苦ではなかったが、なにより攣りそうになってしまったこと自体がショック。全日本が終わったらベースから作り直さないといけないな。

 

そんなこんなで少し疲労が見え始めたラスト3周の登りの麓から石上がアタック。松田もついていった。

後ろがまだ15人ほどいたので、追いつくと思いこれを静観。あーあ。行っておけばよかったがこれは結果論だし、3位となった今ではどこかでドロップしていたに違いない、と、思いたい。


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前二人を追走してペースが上がる集団 c:岡元恒治様

 

少人数参戦の2人が行ったので後ろは蠣崎以外全員が回ると思ったら、これが大誤算で、自分と他4,5にんしか回ってくれない。今日は終始ストレスフルな集団だった。

距離ばかりが消化され集団にあきらめムードが漂い始め、ラスト一周。

ここまでにブリッジの動きを作れなかった僕が弱かったし、石上の独走が本当に強かった。最終周の平坦は8人の集団全員が僕をマークしてのアタック合戦になった。

最後はスプリントに丸め込むことができなんとか3位でゴール。

 

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シクロワイアードより引用。c:Kei Tsuji

※問題があれば削除いたします。

 

ゴール後に橋川さんからも言われたが、今の僕の脚では前の二人と一緒に走ってもドロップしていただろうし、悔しがる権利もないかもしれない。

しかし、勝負どころの判断を読み誤ったことで、自分で負ける展開のレースを作ってしまったことには猛省している。せめて食い下がって潔く負けるべきだった。

 

一方、大学1年生のときには、有力選手相手にある程度戦えれば満足、といった慢心があり全力を出しきれないレースが多かったのに対して、自然な流れとして、みんなの声援に答えて優勝しなければ、といった責任感、義務感、プレッシャーをうまく使って骨の髄まで出し切る走りができるようになった。そこは自己評価に値すると思う。

 

学生個人ロードに続いての3位になってしまったが、優勝した石上は高校生のときから憧れの選手で(今では友達でありライバルだが)、目標としてきた選手なので、いちファンとして嬉しいし、これからもその背中を追い続けていきたいと思う。

 

最後になりましたが、遠征に同伴して行き帰りの運転、サポートをしてくださった蛭川先輩、宇佐美監督、機材を貸していただいた高岡先輩、実況ラインを見守ってくれたチームのみんな、沿道の観客の皆さん、運営役員の皆様、そして、フレームをご提供頂いているavedioの犬塚さん、有難うございました。

 

このあとは試験を挟んでインカレ、国体と続きます。全国タイトルの夢は潰えたわけではないので、イチから自分の身体を見直して頑張っていこうと思います。


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c:JCF

 

以上レースレポートでした!

全日本学生選手権個人ロードレース

練習、課題、研究室、大学の板挟みで体積が1/3くらいになっています。かけです。

 

一昨日行われた全日本学生選手権個人ロードレースで3位に入賞しましたので報告します。
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 以下レースレポート

 

レース前日はキャンパスの近くで一人暮らししている後輩の家に転がり込んで寝させてもらう。

課題が立て込んでおり、日付が変わるまでパソコンを眺めていたら目が冴えてしまい、ほぼ一睡もできず朝4:30。

いそいそと車に乗り込み出発。天気は雨、しかも寒い。

しかし、寝られなかろうが雨だろうが寒かろうが、やることは変わらないので平常心でいつもどおり準備。今日はシングルに入れたらいいな、という心意気。

 

レースが始まり、そこそこ有力な8人逃げが決まる。集団がまだまだ大きかったし、有力選手が集団に控えていたのでここは待機。

前々の位置取りを心がけペースアップに対処して、逃げとの差が1分を割り込んできて、レースは中盤へ。

早稲田の孫崎さんが集団前方で一気に仕掛けた。その時私は集団中盤で京産吉岡選手と談笑しており、すっかり反応が遅れた。

とりあえず前に上がってホームストレートの下りをクリア。一号橋を渡って登りに入ると、まだ前が見えていたので、とりあえず行っておいて前待ちしても損はないと判断し一気にブリッジ。登り終わりには追いつくことができた。これが13周目くらいか?

 

その後は集団が一気に止まったようで2周もしないうちにタイム差が3分、最大4分にまで広がる。

京産や鹿屋、日大がときたま回らなくなったりしてストレスではあったが、それでも回る人数は足りていたので淡々と回し続ける。

 

しかしラスト4周あたりで脚に嫌な感覚が。攣りかけの状態になって、だましだまし走る。こうなっては、スプリントや独走での勝利は望めないので、逃げの人数が減ることだけを祈って限界ギリギリで走り続けた。

結果3人の生き残りに残ることができ、3位。

渋さ悔しさの残る結果だが、修善寺での全国ロードで着に入るなんて夢にも思っていなかった昨年や一昨年までの自分からすると上出来だった。

 

今回たまたま調子が良くて登れてこういう成績になったが、もっと本格的に登る全日本やインカレのコースでは更に厳しい戦いになると思うので、また頑張りたい。

 


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集団前方でクリア。マネージャーどこだ?


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10人逃げに乗る

 
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4人に絞られた。ラスト2周。


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いっぱいいっぱいでした。


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孫崎さんありがとうございました。

写真はすべて岡元恒治様より。いつもありがとうございます。

 

以上簡単に振り返りました。今回もエヴァディオのフレームとホイールが僕の走りを支えてくれました。いつもありがとうございます!

 

コース上で応援してくださった方々、大変力になりました。ありがとうございました!

 

次は再来週の全日本ロードです。強い選手ばかりで目が回りますが、引き続き頑張ります。応援よろしくお願いします!

近況報告。

長らくブログの更新をしていませんでした。

 

5月の頭にJBCF東日本ロードクラシック E1で優勝して今季初勝利をあげることはできましたが、その後の東日本トラックで惨敗したり、ナショナルチームTOJの選考に選ばれなかったり、こりゃだめだぞ。。ということで、しばらく近況をご報告することなく練習に励んできました。元気にやっています。

 

そして、嬉しいことに、先週末行われた、全日本学生選手権の個人タイムトライアルにて

優勝することができました!


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チャンピオンジャージとメダルと賞状


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表彰式 (c)東大MG・植田さん


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ゴール前、すべてを出し切ります。(c)学生自転車競技連盟

 

JPTを経験して学連に戻ってきて、今年はやるぞ!と意気込んでいたのに、シーズン序盤戦は思うように成績が出ず、フラストレーションが溜まっていました。個人TTは、レース展開も、マークも関係なく、脚と風の運での勝負ですから、勝ちを狙う上では外せないという思いで準備してきました。

 

それらが全て報われたようで、40分フラットというタイムで優勝することができました。風があるので比較はできませんが、ここ数年では速い方のタイムであり、内容としても満足のいくものでした。

 

その前の日に行われたチームタイムトライアルでも、慶應義塾大学として初となる7位入賞を果たし、良い週末となりました。


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この結果に慢心せず、今シーズンまだまだ頑張っていきます!

 

また、もう1ヶ月も前のことになりますが、東日本ロードクラシックの優勝もご報告させていただきます。

 

得意な群馬サイクルスポーツセンターでのレースで、狙っていた試合でした。

レースを終始客観的に眺めて、乗るべき逃げに乗り、アタックするべきところでアタックして、最後は集団スプリントになるように集団をまとめつつ縦に伸ばし、渾身のスプリントで勝つことができました。こちらも、結果内容ともに満足できるものでした。


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上2枚(c)三井至カメラマン

今年サポートして頂いているavedio(エヴァディオと読みます)のフレームとホイールは、とにかく「思いのまま」に操作することができ、登り、平地、下り、コーナー、スプリントと、全てにおいてオールラウンドにこなせる優等生です。

また、バーテープ「RCfit2.0」はグリップと衝撃吸収が絶妙で、長距離のロードレースでも手が疲れることがありません。

 

日頃私の活動を応援してくださるスポンサー、ファンの皆様、チームのみんな、そして家族に感謝を申し上げます。

 

そして、今週末は全日本学生選手権個人ロードレース、その2週間後には全日本選手権ロードレースと、重要なレースが続きます。応援よろしくお願いします。

 

以上近況報告でした!